環境に適応できない病気|適応障害の原因を知る|大きな環境の変化で誰でも起こりうる病魔
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適応障害の原因を知る|大きな環境の変化で誰でも起こりうる病魔

環境に適応できない病気

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時間をかけるべき心理療法

うつ病に代表される心の病気も、最近では認知度が高まっています。2015年12月の法改正によって、労働者が50人以上いる職場ではストレスチェックが義務付けられました。これも心の病気に対する周知が進んでいる証拠と言えます。心の病気には多くの種類がある中で、適応障害も社会人に多く見られる病気です。適応障害は環境にうまく適応できずに発症することから、特に新入社員や転勤者ほど発症リスクが高まります。俗に五月病などと呼ばれている状態も、精神医学的に見れば適応障害のケースが多いものです。新しい環境に適応できないと、そのストレスが原因となって心身にさまざまな症状が表れてきます。適応障害の症状は精神的症状と身体的症状、それに行動的症状という3つに大きく分けられます。精神的症状としては強度の不安や抑うつ・焦燥感などが典型的な例です。身体的には全身倦怠感や不眠・食欲不振・頭痛・腹痛といった症状が挙げられます。さらに遅刻・無断欠勤や過度な飲酒、危険運転・ギャンブル依存などといった行動面に異常が表れるのも症状の1つです。精神科では適応障害と診断された患者さんに対して、心理療法を柱とした治療を行っています。場合によっては睡眠導入剤や抗不安薬・抗うつ薬といった薬が対処療法的に処方されることもありますが、薬物療法はあくまでも補助的手段です。適応障害に対する心理療法の有効性は広く知られています。病院やクリニックによっても違いはありますが、一般に認知行動療法や対人関係・問題解決療法などが行われています。経験豊富な精神科医や臨床心理士のカウンセリングによって、患者さんが自分の力で心の健康を取り戻していくのが心理療法の特徴です。こうした治療にはある程度の時間を必要とする例も少なくありません。何年も通院している患者さんはいますが、治療を気長に治療を続けることによって症状も少しずつ改善していくものです。

病気と認識すれば治療可能

適応障害の発症原因には、環境から来るストレスの他に患者さん自身の性格も深く関わっているものです。人にはそれぞれ個性があります。ストレスに強い人もいれば、弱い人もいます。ストレスに弱い人や理想の高い人ほど、適応障害になりやすい傾向が見られるのです。そのため適応障害は何かと誤解されやすい点も否定できません。本人にとっては耐えきれないほど重いストレスに苦しんでいるのですが、ストレス耐性の高い人の目には詐病のように映ってしまいます。適応障害が発症する原因の1つとして、そうした周囲の無理解やサポート不足といった点も挙げられます。ストレスに弱い人でも自分をよく理解してくれる人が近くにいて精神的に支えられている場合は、発症しないで済むことも多いものです。適応障害は専門の精神科医でも慎重な診断が求められる病気ですから、本人も病気と気づかないケースが少なくありません。抑うつ状態が見られる点ではうつ病にも似ていますが、適応障害は原因となったストレス源が取り除かれた状況では症状が一時的に緩和します。うつ病はストレス源に関わらず抑うつ状態が長く続く点で区別できるのです。病気だと気づきにくい適応障害を治療していくためには、環境に起因したストレス症状を病気だと認識することが大切です。環境ストレスと症状を自覚し、精神科を受診することでこの病気も治療が可能になります。適応障害の症状を改善させるためには専門治療が必要です。精神科ではそうした患者さんのために万全の治療体制を整えています。長期の通院治療も視野に入れた手厚いケアによって、心の健康を取り戻した患者さんは数多くいるのです。職場へのIT機器導入や高度なネットワークシステムを使った業務を背景として、社会人の間では適応障害に悩む人が増えています。精神科はそうした人たちの支えとなって、社会生活を続けるためのサポート役を務めているのです。

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